投資は情報量と分析力がすべて

ファンダメンタル、テクニカルの双方を見ながら経済の先行きを分析します(内容は自己見解に基づきます。投資は自己責任でお願いいたします)

新興株の先行き分析―マザーズの今後

本日の日経は-391.43円の21115.45円と大きく下げて引けました。

昨晩のダウが節目の24000ドルを大きく下回ったため、日本株軟調で始まりました。

 

10:59に21330.36円を付け、そのまま高値を目指す雰囲気もありましたが、後場に入りもう一段の下げとなり、そのまま安値付近での引けとなりました。

 

最近はダウが大きく下がっても、日経平均は戻すことが多かったのですが、今日は日本も弱気の相場となりました。

 

また、ドル円が112円台にまた戻ってきました。

日経平均ドル円はある程度の相関があります。元々ドル高には進みにくい<当ブログの過去記事:為替(ドル円)はどちらに進みやすいのか? - 投資は情報量と分析力がすべて>状況で、さらにトランプ氏がFRBを牽制するような発言をしたため、ドル高がさらに進みにくいとの思惑もあるのかもしれません。

 

ドル円の先行きを占う2つのニュースを紹介

以下、先ほど新たにトランプ氏は”警告”をしたそうですね。

大統領が中央銀行をそこまで何度も牽制するとは・・・。中立性は。

FRBが利上げをしにくくなれば、当然ドル高には進みにくくなります。為替は2国間の通貨の強弱で決まりますので、相対的に円高となります。

www.bloomberg.co.jp

 

同じくBloombergから、以下のニュースがありました。

過去、大きく株が下がった局面では、(株安要因となる)利上げを見送るケースが非常に多かったので、今回利上げとなる可能性は低いのではないか、という記事です。

www.bloomberg.co.jp

 

FRBが難しいのは、米国の景気がいまだ好調であることです。

景気が好調であれば、利上げをせずにいれば次第にバブル化してしまいます。米国景気を考えれば利上げして当然ですが、直近の株価やトランプ氏の発言がそれを許さない雰囲気があります。難しい舵取りが求められます。

 

米国の景気の良さの証拠・・・市場予想を上回るほどにみんな家を建てています

www.bloomberg.co.jp

 

マザーズはやばいのか、それとも今は素晴らしい買いのチャンスか

今日書きたかったのは、マザーズの今後の予測です。

本日、私の興味を最も引いたのが以下の日経新聞の記事です。

 

これは有料なので、中身については特に書きませんが、今日のブログでは新興株市場の現状と今後について記載します。

www.nikkei.com

 

マザーズ市場の現状

 

言わずと知れた新興市場マザーズ。それは成長性あふれる企業の集まりであり、時価総額が大きくなり成熟してしまった企業が多い東証一部とは大きく性質の異なる市場です。

 

マザーズの特徴:PERの高さ・・・なんと100倍超え!!

 


PERとはPrice Earings Ratioであり、そのままですがPrice(株価)とEarings(利益)のRatio(比率)です。

 

意味するところは、今の株価は利益の何年分を反映しているのか、であり、一般的には15倍が良いと言われたりもします。当然業種によって異なりますが。

ソフトバンクIPO分析でPERの高低を議論する際は、同業他社と比較しました:

ソフトバンクのIPOは買い!で良かったのかを分析 - 投資は情報量と分析力がすべて

 

利益が急激に増える企業であれば、当然PERが高くなります。今の株価、利益で計算した際にPERが50倍でも、利益が来年は倍になるような成長企業であれば、実質PERは25倍となります。

 

では、成長企業の宝庫、マザーズのPERはというと・・・114.5倍(加重)!

今の利益の114.5年分を織り込んでいるわけですね。そう、あくまで今の利益。

 

(参照:日本取引所グループ

https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/misc/nlsgeu000003p3im-att/j_perpbr201811.pdf

 

上述の通り、マザーズの企業は成長性が高いため、利益が来年10倍になることもあります。今は顧客を増やすために投資して利益が赤字や黒字ギリギリだったりという、収益化に舵を切っていない企業も多いです。(各社の成長戦略はIR資料の読み込みをお勧めします)

 

 

ただ注意すべきなのは、本当にこれだけの急成長を実現できるのか、という点です。

将来大きな利益を生み出す可能性があるとはいっても、現時点では利益を上げられていないわけです。つまり、マザーズの企業は大きな不確実性を伴っています。

 

・ 良いビジネスモデルだが、急な大企業の参入によって駆逐されないか

・ 今は景気がいいからイケイケドンドンだが、景気が低迷したら顧客は金を出し渋りだすのではないか。また急に資金調達できなくなり倒産することはないか

・ 企業が描いた成長戦略は聞こえは良いけど、本当に実現できるのか

    等・・・

 

 

最近、特に2つ目の点が報じられています。

PER100倍超という高いバリュエーションを、景気低迷が明確化しつつある現状において、投資家自身が正当化しにくくなっています。さらに、最近の株安でダメージを受けた投資家は、リスク(不確実性=変動幅のこと)の大きい市場から資金を引き揚げるべく、マザーズから資金流出することが言われています。

 

ここでは詳細は述べませんが、景気低迷が始まると新興市場からまず資金が流出することが知られています。

 

では、現状はどうなのかというと、下図の通り、日経(青色)に対し、マザーズ(茶色)は下がる一方です。転げ落ちるとはこのことでしょうか(下図は日経smart chartで作成)。

 

・ 日経は今年の安値は破らずに、なんとか耐えている様子があります

・ マザーズは下値を気にせず落ちる一方です

・ 今年の2、3月くらいまで両者の値動きは相関がきれいにありましたが、それ以降は相関がなくなっています。

 

やはり、新興市場からは一足先に資金が逃げていることがわかります。

 

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2017年から 日経 マザーズ比較

 

マザーズ市場の今後予測

 

では、このままマザーズは下げる一方で終わってしまうのでしょうか。

私は、一方的にマザーズが下げ続ける可能性は低いと考えています

 

理由

・ マザーズ個人投資家の比率が高いため、基本的に値動きが”行き過ぎる”傾向がある

・ テクニカル的にも今の価格は下限付近にある(あと10%弱は下げる余地がありますが)

・ 中央銀行が利上げを止めた後、株価は高値を再チャレンジすることが過去多かった

 

マザーズは、良くも悪くも個人投資家の比率が高いです。機関投資家は、投資先の条件として時価総額が一定以上であることを課す場合などがありますので、時価総額の小さいマザーズにおいて投資家のうち個人の比率が高くなります。

 

また、統計的にはボリンジャーのー2σ(月足)が800付近にあることや、過去のアノマリーからも、このまま下げが一方的に続くことはないのではないかと考えます。

 

ただし、個人投資家が痛んでいることは確実です。信用評価損益率はマイナスが2桁を超えています。マイナス20%を超えてくれば、そこで含み損に耐えられなくなった個人が投げ売って相場が反転する可能性がありますが、現状のままでは、すぐに反転するというのは難しいかもしれません。

 

 

 

昨日のダウは大きく下げたので、今日は反発で24000ドルを目指すか・・・と思ったらまた下げ始めてしまいました。1時間前は大きく上昇していたのですが。

 

大きくドカンと下げるなら、そのタイミングで相場の反転も期待しやすいのですが、下げ止まった感じがないままズルズル下げ続けるというのが非常にやり難いです。

 

一体どこまで下げるのか、朝起きたら今日もおはぎゃーなんてことがなければ良いのですが。急に難しい相場になりました。昨年は簡単なものでしたね。

 

*当ブログは自己見解に基づきます。投資は自己責任でお願いします。